今回のテクニカルニュースの概要
今回ご紹介するのは、組立工程で2本のネジで固定していた部品を、ネジの片側を「ダボ合わせ」に置き換えることで、ネジの部品点数とネジ止め工数を削減し、コストダウンを実現した課題解決事例です。母材側にNCTで成形したダボを部品側の穴にはめ合わせることで位置決めを行い、ネジを2本から1本へ削減。ネジの購入費とネジ止めの工数を削減いたしました。

課題:小さな部品を2本のネジで固定しており、ネジの部品点数とネジ止め工数がコストを押し上げていた
従来、組立工程では、母材に小さな部品(ブラケット)を取り付ける際に、2本のネジを使用してネジ止めしていました。

ネジ1本での固定だと、小さなブラケットが回ってしまい、締結向きが不安定になります。このため、回り止めのためにネジ2本でねじ止めしています。
しかし、ネジが2本あると、その分だけネジの部品点数が増え、ネジ止めの作業も2回必要になります。小さな部品ひとつあたりでは小さな差でも、組立点数が多く、量産となれば、ネジの購入費もネジ止めの工数もその数量分だけ積み重なり、コストを押し上げる要因になっていました。
精密板金筐体は部品点数・組立点数が多くなりがちです。だからこそ当社では、このネジは本当に2本必要なのか?」という視点で、組立工程まで含めた設計の見直しを日々検討しております。
筐体設計・製造.COMの対策:母材にNCTでダボを成形し、ネジの片側をダボ合わせに変更。ネジを1本に削減することでコストダウン!
そこで当社では、2本あったネジのうち片側を「ダボ合わせ」に置き換えました。ダボ合わせとは、一方の板金に成形した小さな突起(ダボ)を、もう一方の板金に開けた穴にはめ込むことで、部品同士を固定する方法です。今回は、母材側にダボを成形し、取り付ける部品側にはそのダボがはまる穴を設けて、両者をはめ合わせました。

ここでポイントとなるのが、ダボ合わせが2本目のネジの代わりに「回り止め」の役割を果たすことです。ネジ1本だけで固定すると、そのネジを軸に部品が回ってしまいますが、ダボと穴をはめ合わせた箇所がもう1つの固定点となるため、ネジ1本とダボの2点で部品をしっかりと固定でき、部品が回ったり遊んだりすることがありません。
なお、ダボは母材を加工するNCT(タレットパンチプレス)の抜き工程の中でほぼ自動で成形されるため、ダボを追加しても加工工程やコストが大きく増えることはありません。

この設計変更により、従来の課題を以下の通り解決しました。
- ネジを2本から1本へ削減し、部品点数・購入費を削減
ネジ1本をダボ合わせに置き換えたことで、ネジの部品点数が2本から1本になり、ネジ1本分の購入費を削減できました。ダボは母材のNCT抜き工程の中でほぼ自動で成形されるため、ダボを追加するための加工工程やコストはほとんど増えません。 - ネジ止め工数を削減
ネジ止めが2回から1回になったため、組立工程でのネジ締め作業の工数を削減できました。ダボ合わせによって部品の位置が自然に決まるため、位置を合わせながら締める手間も軽減されます。
今回の改善は、単なる社内の工数削減にとどまらず、当社が筐体・装置部品をご提供しているお客様(各種産業機械・装置メーカー様)に対して、品質・コスト・納期(QCD)の各面で付加価値をご提供するものです。ネジの部品点数とネジ止め工数が減ったことで、量産時にはその効果が数量分だけ積み重なり、部品コストを抑えたご提供が可能となりました(コストダウン)。
また、ダボ合わせによって部品が常に正しい位置に決まるため、組立のばらつきが抑えられ、安定した品質(品質向上)と安定した短納期でのご提供(納期短縮)にもつながっております。このように、当社では部品を「そのまま組み合わせる」のではなく、組立工程まで含めて形状・工法を最適化するVE提案を通じて、お客様のQCD向上に貢献してまいります。
部品点数削減・工法転換に関する課題解決事例
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このように、筐体設計・製造.COMでは、お客様への日々のVE提案を通じて、品質・コスト・納期の面で貴社の課題解決を強力にサポートいたします。筐体の設計・製造、あるいは筐体の板金部品加工などでお困りのことがありましたら、まずは一度当社までお気軽にご相談ください。
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