Before

厚板板金加工部品の曲げ精度向上対策

厚板を曲げ加工する場合、内Rが大きくなり、また、板材の曲げにも大きな力が必要となるため、曲げの精度にばらつきが発生する場合があります。特に、6mmを超える板厚のものであれば、曲げ加工の精度には注意が必要となります。強度が求められ、厚板の板材を使用するフレーム・架台のような板金加工製品では90度が求められることもあり、その際に曲げの精度が出ていなければうまく荷重に耐えることができず、振動の原因にもなってしまいます。

V

After

厚板板金加工部品の曲げ精度向上対策

厚板の板金加工部品を2つに分割して作成し、それぞれの部品を溶接にて組み立てることで曲げ加工では出すことが難しい精度を出すことが可能になります。従来は曲げ加工にて製作していた厚板のフレーム・架台用に使用されるような板金加工部品を分割して製作し、凹凸の嵌め合い箇所によって差し込み溶接を行うことで確実に90度の精度を出すことができます。特に、強度と精度が要求される大型や厚板の板金加工製品(フレーム・架台など)の場合には有効な設計変更方法です。

POINT

強度が求められるフレームや架台において、市販のアングル材の組み立てだけではなく、厚板の板材を曲げて溶接、組み立てが要求される場合があります。特に大型の装置や工作機械の場合には荷重を考慮し、板厚の厚い材料が使用されます。しかし、板厚が厚くなれば曲げによる精度出しが難しくなります。その場合には、部品を分割して製作し、溶接にて一体化するなどの工夫を施すことにより、高い精度の板金加工部品を作ることが可能となります。