今回のテクニカルニュースの概要


今回ご紹介する事例は、ポンチで文字のマーキングを行うことで金型費用の削減に成功した技術提案事例です。

今回のお客様からは、マーキングのための金型費用を抑えたいというご相談を頂きました。
製品に文字やマーク等を刻印する必要がある場合、従来は文字やマークそれぞれに専用の刻印金型が必要になり初期費用がかかります。

そこで筐体設計・製造.COMでは、専用金型を製作するのではなく、ポンチでマーキングを行うことをお客様にご提案いたしました。
ポンチは、φ0.8程度の小さなくぼみです。通常は目印等として使用しますが、ポンチを連続して打つことで文字をマーキングすることができます。
既存の型で代用できますので、初期費用も不要です。

ポンチでマーキングする際の、注意点についても解説しております。
設計・開発担当者、生産技術担当者の方はぜひご覧下さいませ。

お客様の課題

 

今回のお客様からは、マーキングのための金型費用を抑えたいというご相談を頂きました。

製品に文字やマーク等を刻印する必要がある場合、従来は文字やマークそれぞれに専用の刻印金型が必要になり初期費用がかかります。また、専用の金型のため、文字等を変更する場合はその都度新規に金型を製造する必要があります。
そのため、マーキングのための金型はコストも製造時間もかかるものとなっていました。

 

筐体設計・製造.COMの提案

 

そこで筐体設計・製造.COMでは、専用金型を製作するのではなく、ポンチでマーキングを行うことをお客様にご提案いたしました。

ポンチは、φ0.8程度の小さなくぼみです。通常は目印等として使用しますが、ポンチを連続して打つことで文字をマーキングすることができます。
また、ポンチは自動加工するNCT加工機で加工するため、プログラムを変更すれば別の文字に変更することも簡単です。既存の型で代用できますので、初期費用も不要です。

 

↑板材にポンチでマーキングした様子

↑拡大した写真

ポンチのイメージは、下のイメージ図のような凹み形状です。
ポンチの横幅は約0.8mmです。

↑ポンチのイメージ図

 

ポンチによるマーキングの文字の高さ、幅は変更可能です。
以下はサンプルですが、文字の幅は5mm、文字の高さ10mmとなっています。

↑サンプルの文字の幅、高さ

 

ポンチでマーキングする際の注意点

ポンチでマーキングする際の、注意点を列挙します。

・書体(フォント)の変更は難しいです
(ポンチを加工する地点の座標を頂ければ、加工可能ではあります、、、)

・ポンチ同士のピッチと文字の視認性はトレードオフです(文字の全体の大きさにもよります)
ピッチが狭い⇒視認性がよくなる、コストは高くなる
ピッチが広い⇒視認性が悪くなる、コストは安くなる

・ポンチを加工する箇所が多すぎると板金部品に反りが発生する場合があります。(ポンチで塑性加工しているため、部品形状にもよるので要相談です。)

詳細は、筐体設計・製造.comにまでぜひご相談くださいませ。

 

まとめ

 

いかがでしたでしょうか。

筐体設計・製造.comを運営する岡部工業では、お客様への日々のVE提案に加え、生産性の高い機器を積極的に活用することで、お客様のご要望に柔軟に応えて参ります。筐体の設計・製造、あるいは筐体の板金部品加工など、お困りのことがありましたら当社にご相談くださいませ。

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筐体設計・製造.COMでは他にも、溶接する位置を示すマークをあらかじめ板金部品に加工しておくことで、溶接位置を明確化し、生産性を向上させた技術提案事例がございますので、ぜひあわせてご覧下さいませ。

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