見積依頼する際に筐体板金の3D-CADデータを一緒に送って頂けると、大きく3つのメリットがあります。

 

形状認識が簡単になることで、見積作業時間の短縮!

複雑な3次元形状を実現できる板金部品ですが、2次元の図面情報から3次元の立体形状をしっかり把握する為には、スキルとともに相応の時間が必要です。

また、2次元図面においては、「ここに何か形状があるけれども、よくわからない…」、「よくよく調べると、その部分の情報が図面のどこにも記載されていない…」、このようなことが多発いたします。そのような場合には、お客様とやり取りを行った後の見積となるため、お見積りの算出ならびに回答までの時間もかかります。

このような場合に板金部品の3Dデータがあれば、迷うことなく形状を把握できます。

 

②製造設計時の時間短縮効果

板金部品は既成の金型のみ使用して加工する汎用加工が持ち味ですが、そこにはさまざまな制約条件があります。これらの条件を満たしているかどうかの検討は、曲げ高さ、端面からの距離、バーリングからの距離など、ほとんどの場合が寸法ネックとなります。

これらの寸法における制約条件を、2次元の図面から読み取る場合と比較した場合、3次元データから直接寸法を読み取る方が確実かつ簡単です。部品に求められる機能をどのように実現しているか把握できると、同じ機能を汎用加工で実現できる別の方法が見つかりやすくなります。

 

③製造データ作成時間の短縮

板金部品を製作するためには、まず複雑な立体形状をもつ板金部品になるように計算された、1枚の鋼板の形状を決める必要があります。この作業は板金展開と呼ばれています。

3Dデータがある場合には、自動的にこの展開形状を作成できるので、製造前の準備作業が大幅に軽減されます。3Dデータから展開形状を作成すると、データを読み取って展開形状を作成するため、寸法の読み間違えの発生はなくなります。