今回のテクニカルニュースの概要


今回ご紹介する事例は、専用金型の代わりに簡易金型を用いることで、工数削減・コスト削減に成功した技術提案事例です。

今回のお客様からは、成型加工での金型製造コストを省きたいというご相談を頂きました。

板金部品の成形加工では、専用の金型を使用して加工するので大きな初期コストが必要となります。専用金型は高額になるため、試作時点では投資しづらいです。また専用金型の製造にも時間がかかってしまいます。

そこで筐体設計・製造.COMでは、専用金型を製作するのではなく、簡易金型を用いることをお客様にご提案いたしました。簡易な金型を用い成形加工することで、専用金型を製作する場合と比べ、初期コストを抑えられます。

注意点としまして、今回ご紹介した簡易金型は、専用の金型と比較して、量産時の作業性には劣ります。
金型を製作するべきか、簡易金型で代用するかの判断は、筐体設計・製造.comにぜひご相談くださいませ。

 

お客様の課題

 

今回のお客様からは、成型加工での金型製造コストを省きたいというご相談を頂きました。

板金部品では、エンボス、ブリッジなどの専用の金型を使用して加工する成形加工が使用されています。これらの成形加工は、専用の金型を使用して加工するので大きな初期コストが必要となります。専用金型は高額になるため、試作時点では投資しづらいです。また専用金型の製造にも時間がかかってしまいます。さらに、試作時の部品形状から形状が変更となり、せっかく作った専用金型が使えなくなってしまうリスクもあります。そのため、専用金型の製作はリスクも高く躊躇しがちなものとなっています。

 

筐体設計・製造.COMの提案

 

そこで筐体設計・製造.COMでは、専用金型を製作するのではなく、簡易金型を用いることをお客様にご提案いたしました。

簡易な金型を用い成形加工することで、専用金型を製作する場合と比べ、初期コストを抑えられます。

簡易金型によるエンボス加工を行っている実際の動画がございますので、まずは動画をご覧下さいませ。

>>簡易金型によるエンボス加工の様子を動画で見る

 

金型によって、板金部品にエンボス加工が施されていることが確認できるかと思います。

 

プレス・簡易金型と作業台の外観

↑プレス・簡易金型と作業台の外観です

 

簡易金型の外観

↑簡易金型の外観です

 

下型(ダイ)の外観

↑下型(ダイ)の外観です

 

上型(パンチ)の底面の写真

↑上型(パンチ)の底面の写真です

 

今回ご紹介した簡易金型でエンボス加工を行った板金部品が以下になります。

エンボス加工後の板金部品

↑エンボス加工後の板金部品

 

エンボス加工後の板金部品

↑エンボス加工後の板金部品

 

注意点

 

注意点としまして、今回ご紹介した簡易金型は、専用の金型と比較して、量産時の作業性には劣ります。そのため、量産が決まった場合には専用の金型を製造したほうが費用対効果が良くなります。一方で、試作時や小ロット製作時には簡易金型を使用した方が費用対効果が良くなると言えます。
どの成形加工をどのくらい行うかによって判断がわかれてきますので、金型を製作するべきか、簡易金型で代用するかの判断は、筐体設計・製造.comにまでぜひご相談くださいませ。

 

まとめ

 

いかがでしたでしょうか。

筐体設計・製造.comを運営する岡部工業では、お客様への日々のVE提案に加え、生産性の高い機器を積極的に活用することで、お客様のご要望に柔軟に応えて参ります。筐体の設計・製造、あるいは筐体の板金部品加工など、お困りのことがありましたら当社にご相談くださいませ。

>>お問い合わせはこちら

 

筐体設計・製造.COMでは他にも、試作段階で専用の金型を用いずに加工を行った技術提案事例がございますので、ぜひあわせてご覧下さいませ。

>>【試作段階でのR曲げ加工方法 ”FR曲げ加工 ” のご紹介!】

 

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筐体設計・製造.COMでは、設計者・開発技術者様向けに、筐体板金加工に関する技術をまとめた、『技術ハンドブック』を発行しています。技術ハンドブックには、設計・開発段階からのコストダウンや品質向上を実現するための具体的なVA・VE提案を実際の事例に沿った形でイラスト付きで解説をしています。
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